ダニがシックハウスの要因になる?
厚生労働省によれば、シックハウス症候群の要因の1つにダニも含まれています。
ダニがシックハウス症候群を引き起こす要因の1つですが、ダニアレルゲン(ダニの死骸)が空気中に浮遊し、それを吸い込むことでダニそのものよりも健康に対する害が大きいことがハウスダストの問題で話題となりました。
ダニ(ダニアレルゲン)=ハウスダスト=シックハウス要因の1つとなります。
ダニの種類は、数万種とも言われておりますが日本では約1700種のダニが確認されています。そのうち100種類は住居内に生息していると言われています。住居内では、チリダニ科のコナヒョウヒダニとヤケヒョウヒダニが全体の7割を占めています。
ダニアレルゲンの特徴
ダニアレルゲンのアレルゲンは、アレルギーの原因になることをいい、生きているダニそのものがアレルゲンとなることは少なく、主にダニのフンや脱皮殻、ダニの亡骸などがアレルゲンとなります。
ダニアレルゲンの大きさは?
粒経が5㎛~15㎛と言われており、ミリ単位に直すと0.005mmと肉眼で確認することが出来ません。(㎛=マイクロメートル)
肉眼で確認することが出来ない微粒子な上に一度、舞い上がると浮遊している時間が長いので人間が吸い込んでしまう確率が高くなります。(アレルギー体質の人は要注意)
ダニ対策について
1.掃除機でダニを追い払う
掃除機のフィルターの種類によっては、そのままダニのフンや抜け殻などを通してしまうこともあります。手持ちの掃除機フィルターが高性能フィルターなのか?を確認することをお勧めします。
また、掃除機の排気口からダニアレルゲンをばら撒いてしまう恐れがあるので、掃除機をかける際は必なず窓を全開にして換気しながら掃除機をかけましょう。
2.布団を加熱/乾燥させる
ダニは乾燥下や高温の下では生きることができません。ある程度のダニは気温が高い日(快晴日)に丸干しすることでダニを駆除することができます。(太陽の光がより当たるように黒い布などをかけると効果的です)また、布団乾燥機などは丸干しよりも効果が発揮されます。
しかし、丸干しや布団乾燥機でダニを死滅させても死骸が残っているので掃除機をかけることが重要です。
また、丸洗いできる布団であれば定期的に布団を丸洗いすることをお勧めします。
布団を丸洗いする理由としては、ダニアレルゲンが水によく溶けるからです。布団を丸洗いすることによって、ダニアレルゲンの減少率が90%を超えたという報告も受けています。
3.空気清浄機と扇風機を使用する
空気清浄機を稼働させることにより、ダニのフンや脱皮殻、死骸などを捕集してくれますが、空気清浄機の種類によっては部屋の隅々まで空気をキレイにすることは出来ません。(ダニアレルゲンを含む)
そこで扇風機を使用して、室内の空気をかき混ぜることによって清浄効果が更にアップします。
※空気清浄機のフィルターについて
市販されている空気清浄機のフィルターには、HEPAやULPAなどフィルター目の細かさのランクがあります。HEPA以上であれば、ダニアレルゲンを十分に捕集してくれます。
4.ダニが生息しにくい環境づくりをする
ダニが活発に活動しやすい環境は、室内温度が25度~30度、室内湿度が60%以上と言われています。人間の快適温度が25度~30度と言われてますので温度対策ではなく湿度対策を行い、ダニが生息しにくい環境づくりをします。(ダニが生息しにくい湿度は40%~50%)
・夏場の場合:エアコンの除湿機能を使用したり、除湿機を使用して室内の湿度を下げる
・春/秋/冬場の場合:換気をして室内の湿度を下げる
このように季節に応じて湿度対策を行うことにより、ダニの増加を防ぐことができます。
防ダニ剤やダニ駆除剤は避けた方がいい理由とは
畳やじゅうたん、押し入れなどに防ダニ剤や駆除剤を使用した方が手間は省けます。
しかし、それらには有害な化学物質が含まれており、それらが放出されることによってシックハウス症候群の要因となってしまいます。
防ダニ剤や駆除剤に入っている有害化学物質の代表的な物は、パラジクロロベンゼン、ペルメトリン、ナフタレン、フタル酸ジエチルです。
防ダニ剤や駆除剤に入っている有害化学物質
・パラジクロロベンゼン パラジクロロベンゼンは、頭痛、目の痛み、吐き気、肝臓や腎臓の機能低下などを引き起こすとされている化学物質でアレルギーを悪化させる要因ともなります。 ・ペルメトリン ペルメトリンは、ピレスロイド系の殺虫剤です。環境ホルモンの疑いがあると言われており、頭痛や吐き気などを引き起こす化学物質です。 ・ナフタレン ナフタレンは、下痢や貧血、嘔吐、肝臓や腎臓などの機能低下を引き起こすとされている化学物質です。 ・フタル酸ジエチル フタル酸ジエチルは、ダニ忌避剤としてよく用いられています。中枢神経機能を抑制することや皮膚や目を刺激するとされている化学物質です。 |
ダニの種類
チリダニ:住居内に住んでいる7割以上のダニがチリダニです。体長は0.3mm程度で、カビの胞子や人のフケなどを摂食します。抜け殻やフンがアレルギーの原因となるのでチリダニには注意が必要です。
イエササラダニ:体長は約0.3mm程度でカビや食品のカスなどを摂食して生きています。特に畳などから多く発見されます。
ツメダニ(ホソツメダニ、ミナミツメダニ):ホソツメダニの体長は約0.8mm、ミナミツメダニの体長は約0.5mm程度です。他のダニを捕食したり、昆虫などの体液を摂食しています。他のダニと違う点は、人を刺します。刺されると、かゆみや皮膚炎を引き起こします。
コナダニ(ケナガコナダニ):体長は約0.5~0.8mmで様々な食べ物のカスや多種類のカビを摂食します。
ニクダニ(イエニクダニ):体長は0.3~0.8mmで肉類や魚介類を好んで摂食します。他のダニに比べて15度前後の低い温度を好みますので冬でも対策が必要なダニです。
ヒゼンダニ:体長は0.2mm~0.4mmで人や哺乳動物の皮膚内に潜り込み、メスは皮膚内に産卵します。このダニは、疥癬症(カイセンショウ)という皮膚病を引き起こします。また、疥癬症は人から人へ、動物から人へうつります。
ダニの測定方法
・検知シート法:誘引剤(ダニの餌)でダニを引き寄せて、粘着剤でダニを捕獲する方法です。(仕組みはゴキブリホイホイと一緒)検知シート法の欠点は、誘引剤の効く範囲が30cm程度しかない為、広範囲での測定には不向きとなります。また、生きてるダニしか測定できません。(抜け殻やフン、死骸などは測定できません)
・吸引法:掃除機でダニを吸い込んでその数を調べるシンプルな方法です。
・簡易法(ELISA法):吸引法で採取したダニなどからダニアレルゲンの量を計測する方法です。
シックハウスは、ダニ以外からも発症します。その他のシックハウス情報については、室内環境空気測定|シックハウスのページを参照して下さい
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